AI秘書を引っ越しさせた話 ― OpenClawからClaude Dispatchへの完全移行記録

僕は普段、AIを「秘書」として使っている。チャットで雑に話しかけるだけの使い方ではなくて、タスク管理、Slack監視、Googleカレンダー連携、朝のブリーフィング配信まで、業務の中核をAIに任せる運用をしてきた。

そのAI秘書の名前は「OpenClaw(オープンクロウ)」。Anthropic社のClaude APIをベースにした自律型エージェントで、約2ヶ月間、僕の仕事を一緒に回してくれていた。

ところがある日、OpenClawの課金体系が変わった。これまでの定額制から、API従量課金制への移行。使えば使うほどコストがかかる仕組みになり、毎日ガンガン使っていた僕にとっては正直キツい変更だった。

ちょうどそのタイミングで、Anthropicが「Claude Dispatch(Cowork)」という新機能をリリースした。Claudeのデスクトップアプリに統合された形で、スケジュール実行、MCP連携、スキル機能など、OpenClawでやっていたことの多くがカバーできそうだった。

「これは…引っ越しするしかないな」

そう思って、AI秘書の完全移行プロジェクトが始まった。

移行前:OpenClawで何をやっていたか

まず、移行前の状態を整理しておく。OpenClawは僕にとって「もう一人の自分」みたいな存在で、以下のことを自動でやってくれていた。

DASH(Daily Action System by Hero)というタスク管理システムを構築していて、雑に「これやらな」と投げるだけで自動的にタスク化・分類してくれた。Slack監視は1日3回(7時・12時・16時)、未読メッセージやメンションを要約して報告。Googleカレンダーとも連携していて、30分ごとに新しい予定を検出して通知してくれた。

毎朝7:30にはモーニングブリーフィング、夜22:00にはナイトブリーフィングが届く。今日の予定、遅延タスク、推定作業時間まで全部まとめてくれる。しかもゲーミフィケーション付きで、タスクをクリアするとEXPが溜まってレベルアップする仕組みまであった。

移行作業:丸2日かかった

メモリとルールの移行

まずやったのは、OpenClawの「記憶」の移行。SOUL.md(人格定義)、IDENTITY.md(キャラ設定)、USER.md(僕のプロフィール)など、約50ファイルを全て読み込んで、Claude Dispatchのメモリシステムに保存し直した。

スケジュールタスク26件の構築

OpenClawのcronジョブに相当するのが、Dispatchの「Scheduled Tasks」機能。最終的に26件のスケジュールタスクを構築した。

Google API認証の移行(最大の山場)

ここが一番苦労した。OpenClawが使っていたOAuth2認証トークンを探し出して、Pythonスクリプトを新規作成した。calendar_check.py、gmail_check.py、tasks_check.pyの3本。早朝5:30にAPI直接で全データを取得して、7:30のブリーフィングで使う形にした。

苦労した点

隠しフォルダへのアクセス制限、Slack MCP連携の認証切れ、Gmail APIのスコープ問題、フォルダアクセスの毎回承認など、細かいトラブルは多かった。

移行後にできるようになったこと

早朝5:30にGoogle API自動実行。7:00にSlackチェック。7:30にモーニングブリーフィングが届く。ブラウザ操作ではなくAPI直接だから、僕がPCを使っていても邪魔しない。スマホからも指示を出せる。

まとめ

AI秘書の完全移行は、やればできる。ただし丸2日はかかる。一番大事なのは「前の環境で何をやっていたかの棚卸し」。今の僕の環境は、Dispatchを開けば必要な情報が全部わかる状態になっている。