リモートワーク3年目のエンジニアが辿り着いた理想の作業環境

リモートワークを始めてから3年が経った。最初の1年はとにかく「なんとか仕事できる状態」を作ることに必死だったが、2年目あたりから「快適に仕事できる環境」を意識して整え始めた。3年目の今は大きな変更はほとんどなく、ほぼ固定された構成になっている。

試行錯誤の末に辿り着いた環境を、ガジェット単位ではなく「なぜこの構成にしたか」の理由を含めて紹介する。

PC: M2 MacBook Pro 14インチ

リモートワーク開始当初はWindows機を使っていたが、1年目の途中でM2 MacBook Pro 14インチに乗り換えた。理由は3つ。

バッテリーが持つ。出先でカフェ作業や通院の待合室での作業がたまにあるため、ACアダプタなしで長時間動くことは重要だった。M2 MacBook Proは普通に使って8〜10時間持つ。

Dockerが快適に動く。前職で使っていたWindowsでのDocker for Windowsは正直つらかった。Macに変えてからビルド時間が体感で半分以下になった。

ディスプレイが美しい。長時間使うものなので目への負担は無視できない。Liquidリtinaディスプレイは疲れ方が違う。

ディスプレイ: LG 27インチ 4K

MacBook本体だけでは画面が狭く、複数ウィンドウを並べての作業がしんどい。外部ディスプレイは必須だと思っている。

LGの27インチ4Kモニター(27UK850-W)を使っている。選んだ理由はUSB-Cケーブル1本でMacBookに接続して給電まで済む点。デスクがすっきりするし、接続が楽だ。

27インチを選んだのは「32インチだとちょっと大きすぎた」から。試しに32インチを1週間使ってみたことがあるが、首の動きが増えて疲れた。27インチが自分にとってちょうどいいサイズだった。

4K解像度は必須とは言い切れないが、コードを読むときの文字の鮮明さが違う。Retinaに慣れた目にはFHDのにじみが気になるようになってしまった。

デスク: 昇降式スタンディングデスク(FlexiSpot E7)

スタンディングデスクに変えたのはリモートワーク2年目の最大の変化だった。

長時間座っていると腰が痛くなる問題に悩んでいて、整体に通ったりいい椅子を試したりしたが、根本的な解決にならなかった。スタンディングデスクを試したところ、午後の眠気と腰痛が大幅に改善した。

FlexiSpot E7を選んだ理由は耐荷重と安定性。昇降式デスクは安いものほど横揺れが気になるが、E7はしっかりしていて不満がない。天板は別途IKEA(リンモン)の120×60cmを購入して組み合わせた。

今は1時間ごとに立つ・座るを切り替えている。スマートフォンのタイマーで管理している。最初は習慣化が大変だったが、3ヶ月続けたら自然に体が欲するようになった。

椅子: Steelcase Leap v2

椅子は一番最初に妥協してはいけない、と今なら言える。

最初の2年は2万円台のオフィスチェアを使っていた。それでもスタンディングデスクと組み合わせて使う分には悪くはなかったが、座り仕事の日はやはり腰に来た。

知人のエンジニアに勧められてSteelcase Leap v2を試したところ、あまりに違いすぎて驚いた。高い椅子はプラシーボじゃないかと思っていたが、本物だった。腰のランバーサポートがリアルタイムで背骨の形に追従する機能が効いている。

中古でも4〜5万円するが、腰のトラブルで整体や病院に通う費用と比較すると、長期的には安い投資だと思っている。

キーボード: HHKB Professional HYBRID Type-S

キーボードはこれを使い始めてから浮気していない。

打鍵感が最高に良いのはもちろんだが、Bluetooth接続でMacBookと切り替えながら使えること、コンパクトで場所を取らないことが気に入っている。US配列を選んだ。

英語のコードを書くときにUS配列の方が記号類が打ちやすい。最初の1週間は日本語入力で混乱したが、今は完全に馴染んだ。

マウス: Logicool MX Master 3S

Magic Mouseも試したが、長時間使っていると手首への負担が気になった。MX Master 3Sは握り方が自然で疲れにくい。

電磁気式のMagSpeedホイールが好きで、高速スクロールが必要なとき(長いファイルを上下に移動するとき)に重宝している。充電はUSB-Cで完結するのもいい。

ヘッドフォン: Sony WH-1000XM5

リモートワーク中の集中を守るための最重要ガジェット。

妻が自宅にいることが多く、生活音がある環境での作業になる。ノイズキャンセリングがないと集中できる時間が激減した。Sony WH-1000XM5に変えてからは、同じ空間でも集中状態を維持しやすくなった。

音質はもちろんだが、長時間かけていても耳が痛くならないことが重要だった。ヘッドバンドの締め付けが緩めで、3〜4時間かけっぱなしでも気にならない。

デスク周辺の整理

ケーブル類は徹底的に隠している。Ankerのケーブルホルダーと結束バンドで束ねて、デスク裏に固定している。

充電ステーションはAnkerの多ポートUSB充電器1台で、MacBook以外のデバイス(iPhone、ヘッドフォン、Apple Watch)をまとめて充電できるようにした。朝デスクに座ったとき、散らかっていないと気持ちよく仕事を始められる。

まとめ

3年間のリモートワークで辿り着いた作業環境のポイントをまとめると:

  • PC: M2 MacBook Pro 14インチ(バッテリー・Docker・ディスプレイ)
  • ディスプレイ: LG 27インチ 4K(USB-C給電がポイント)
  • デスク: FlexiSpot E7 昇降式(腰痛・眠気対策)
  • 椅子: Steelcase Leap v2(高いが腰への投資と割り切る)
  • キーボード: HHKB Professional HYBRID Type-S
  • マウス: Logicool MX Master 3S
  • ヘッドフォン: Sony WH-1000XM5(ノイキャンは必須)
  • リモートワーク環境への投資は、通勤がなくなった分の交通費と時間を充てると心理的なハードルが下がる。快適な環境は仕事の質と量に直接影響する、と3年使って実感している。