31歳エンジニアが考える”これからの10年”キャリア戦略
31歳になって、少し立ち止まってキャリアについて考えるようになった。20代のうちは「とにかく技術を身につける」「経験を積む」で突き進んできたが、30代に入ると方向性の問いが変わってきた気がする。「何を積み上げるか」ではなく「どこに向かって積み上げるか」という話だ。
AI の進化がここ数年で急速すぎて、正直なところ5年後のエンジニア市場がどうなっているかを正確に予測することは難しい。それでも、ぼんやりと考え続けることをやめると、流されるだけになる。今考えていることを書き残しておく。
現在地の整理
これまでのキャリアを振り返ると、大きく3つのフェーズがある。
学習期(22〜25歳): プログラミングを独学で学び、はじめての仕事で実務経験を積んだ。とにかく「動くものを作る」ことに集中していた時期。
実践期(26〜29歳): 前職でいくつかのプロジェクトに関わりながら、チームで動く経験を積んだ。プログラミングスクールで講師もやっているので、「人に教える」というスキルも身についた。
模索期(30歳〜現在): リモートワーク中心の働き方にシフトし、AI・自動化に本格的に興味を持ち始めた。個人開発も活発にやっている。
AI時代にエンジニアとして何が強みになるか
正直なところ、コーディングの純粋なスピードや量でAIに勝つのは難しくなってきている。Claude Codeを使って自分のコーディングスタイルが変わったことを実感しているし、これは加速するだろう。
じゃあ何が残るか、と考えたとき、3つが浮かんだ。
1. 問題定義力
「何を作るか」を正しく定義できる力。AIはコードを書くのが得意でも、「何を作るべきか」「なぜそれが必要か」を考えるのは人間の仕事として残る。ユーザーインタビューをして、課題を整理して、解決策を設計するプロセスは、AI補完が効きにくい。
2. AI活用設計力
AIをどう組み込んで、どう運用するかを設計できる力。単にChatGPTに聞けるというレベルではなく、システムの中にAIをどう組み込むか、精度・コスト・遅延のトレードオフをどう判断するかを考えられる力。これはこれから5年で圧倒的に差がつくと思っている。
3. コミュニケーション・翻訳力
技術者と非技術者の間に立って、橋渡しできる力。プログラミングスクール講師の経験で実感したが、「技術を分かりやすく説明できる人」は思った以上に少ない。ビジネス側の課題を技術的に翻訳する、あるいはその逆をできる人材は、AI時代でも強い。
10年後に向けてやること
具体的に動いていることと、これからやろうとしていることを整理する。
やっていること
– AIを使った個人開発を積極的に続ける。工数を減らすだけでなく、「何を作るか」の試行サイクルを増やすことが目的。
– このブログで自分の知識を言語化し続ける。アウトプットは思考の整理に直結する。
– リモートワーク中心の働き方を維持し、場所に縛られない収入源を作る。
これからやること
– 個人開発プロダクトを1つ以上、「動いてはいるが誰も使っていない」状態から「継続的に使われている」状態に持っていく。
– 技術ブログを資産として育てる。半年後・1年後にどのくらい検索流入があるか、記録しながら続ける。
– AIエージェント設計に関する知識を深める。LLMのAPIの叩き方だけでなく、プロンプト設計や評価のノウハウを身につける。
30代前半の焦りについて
同世代のエンジニアと話すと、「30代に入ってからの焦り」の話がよく出る。技術の変化が速くて追いつけない感覚、同世代との比較、年収の伸び悩み、家庭と仕事のバランス。
私自身、妻の体調の関係でここ1〜2年は仕事と生活の両立に悩んできた。完璧に計画通りに動けているわけではない。それでも「自分のペースで続ける」ということを選択した。
焦りは行動のエネルギーに変えられるが、焦りに飲み込まれると判断が雑になる。30代のエンジニアとして、これが自分にとって一番気をつけないといけないことかもしれない。
まとめ
31歳エンジニアとして、これからの10年を考えたとき、大きな方向性は決まってきた。
- AI補完を前提とした開発スタイルを身につける
- 問題定義力とコミュニケーション力を磨く
- 個人開発で「使われるものを作る」経験を積む
- 場所に縛られない働き方を維持・発展させる
正確な未来予測はできない。でも、自分が価値を出せる方向に意図的に動き続けることが、結果的に10年後の自分を作ると思っている。